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「夢」を運んできてくれたから、「ゆめ」ちゃんでした。

2008年春、身重の小さい女の子が我が家の薪小屋で4匹の子猫を産みました。しばらく、家族に猫がいなかった我が家に、明るい光がさしました。みんな元気に育ってほしい。良かったら、我が家の子になってほしい。そんな想いで、薪小屋に、ごはんを運びました。警戒心バリバリのその小さい女の子は、本当に一生懸命、子育てに励んでいました。
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残念ながら、2匹は虹の橋を渡ってしまいましたが、白黒模様の子と、キジトラの子が元気に育ちました。「みいたん」と「とらにゃ」を相次いで亡くした私に、再び「猫を家族にする」っていう「夢」を運んできてくれたその小さい女の子に「ゆめ」と名付けました。
彼女の子供には、「白黒」の男の子には「りん」、キジトラの男の子には「はる」と名付けました。
私のハンドルネーム「りんはる」は、この兄弟からもらったものです。

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ゆめちゃんは立派に子育てし、母ちゃん業から卒業し我が家の環境にもすっかり慣れ、自由を謳歌し始めました。
お散歩が大好きで、よくみんなとお散歩に出かけました。
この数年は、「梅を見る会」、「桜を見る会」という名の撮影会のもと
モデルさんを頑張ってくれました。
カメラもって、おしゃべりしながら、道草しながらのんびり。
私の大切な時間、心から愉しい時間、そして愛しい時間でした。
撮影会が終わると、「また、来年も来ようね。よろしくね。」って言うのが、ゆめちゃんとの、ご挨拶でした。

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2017年、今年は誰も「見送る」ことなく、みんなと1年過ごせると思っていました。。
9月7日早朝、道路に横たわる彼女を連れて帰ってきました。

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交通事故でした。
彼女の散歩コースには空き家があり、先月から取り壊しが始まり、毎日、違う場所に重機が置いてありました。
死角になったのか、いつものルートを外れて散歩していたのか・・・。
「外飼いしていたあんたが、悪いんじゃないの?」
そうお思いになるかたも、そういう意見・・・ごもっともです。
甘受いたします。
誰も責めてはいけない。責められるべき人間は、私なのだから。

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外の世界を知っている子・・・私にはできなかった・・・。
家から一歩出さずに・・なんてできなかった。
我が家の周りは田んぼと山で、離れた両隣家は誰も住んでいなくて、
今まで1番苦労したであろう「ごはん」の心配をさせることなく
自然に親しんでほしかった。
お散歩に行けなくなったら、お外にいるのが辛くなったら
そのときは・・そのときは、お家で暮らそうね・・・。

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私はいつも夕ご飯をあげてから「じゃあ、おやすみ。また明日ね」と声をみんなにかけて、「車と喧嘩するところに行っちゃダメだよ」って、付け加えるのが日課でした。
でも、この数日、言ってなかった・・・・。

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7日早朝に、「りん」と「はる」も、歴代の猫たちが眠る我が家の裏山の「ねこの杜」にゆめちゃんを埋葬し、出勤しました。
どこか現実味のない・・ふわふわした気持ちのまま・・・・
7日の夜も、8日の朝も・・・ゆめちゃんの元気な鳴き声、爪研ぎの音、ごはんをめがけて走ってくる姿・・・・ないのです・・・。
そんな現実を受け止めながらも、泣くエネルギーも、悲しみの感情も、ゆめちゃんを悼む気持ちも、沸き上がってこなかった。
悲しいのに・・・・どうしようもなく悲しいのに涙が出てこない。

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8日の夜、会社からの帰り道、車内で突然、ゆめちゃんへの想いが溢れて、嗚咽が止まらなくかった・・・・。涙が止まらなくなった。
長かったようで短かった9年。
我が家にたどり着くまで、どんな苦労をしてきたかわからないけど、
必死に子育てをして、「りん」「はる」を立派に育て上げました。
次から次へと彼女との想い出が蘇ってきました。

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家に来たばかりは、人の顔を見ると、さっと怖い顔をして逃げていたのに、やがて、私たち家族に心を開いてくれて、かわいい表情、お茶目な表情を徐々にみせてくれました。
私の前で、いつも「ごろん」と寝そべり“撫でてくれていいよ?”っていう目で私を見上げ、撫でる場所が悪いと、噛んできました。
「りん」と「はる」が逝ってしまったあと、「ゆめちゃん、りんはるの分まで長生きしようね~。母ちゃん、元気やなーって、りんはるがお空から見てるよ-」って、何回もお腹を撫でました。

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どうしても、男組(とらたろう、まお、ましゅう)は仲良しで、
ゆめちゃんは、孤高のお姫様でした。
私が男組と遊んでいると、いつも遠くから見つめていました。
視線を感じて抱っこをしに行くと、実は、抱っこされることが、好きじゃなくて、すぐに腕から飛び降りて、撫でて、撫でて・・・って、ごろんして。

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4猫のなかで、1番の元気印。
ゆめちゃんが、どんよりしたり、まったりしているところを、ほとんどみたことはありません。
病気らしい病気もしたことがなく。
それが、今年の7月、「ごはん!ごはん!」と寄ってくるわりには、においをかんで食べない。大好きだったスープも吐いてしまう、ということがありました。
ケンジ先生に診てもらったら、食道炎。早期発見で完治しました。

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猫たちが元気でいることが、私の幸せで、それが生きる上で私の「張り」でもちろん、いつかいつの日か「お別れ」しなくてはいけないこと・・・そんなことはわかってる・・・。
でも・・・。ゆめちゃん・・・・。ゆめちゃん・・・。

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来年も、再来年も、梅を見に行こうね、桜を見に行こうね、って約束したじゃない?
お散歩も、おしゃべりも、もっともっとしたかった。
もっともっと、お腹を撫でたかった。
逢いたい・・・・ゆめちゃん・・・・。いつもの元気なゆめちゃんに、逢いたい。

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今日から、我が家は稲刈りが始まりました。
暑いぐらいの秋晴れと、眩しい青空。
陽射しを浴びた黄金色の稲穂。
毎年の秋の風景が眼下に拡がり・・・
でも、そこにゆめちゃんはいません・・・・。
今はただ、悲しみと空虚のあいだで、ゆめちゃんに謝ることしかできません。

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by Rinharu1222 | 2017-09-09 21:24 | | Comments(8)
Commented by みけ猫 at 2017-09-10 02:08 x
こんばんは。

今夜ゆめちゃんの記事見てびっくりしました。
もう悲しくて悲しくて…。
お辛いと思います。
元気なままのゆめちゃんしか頭になかにはうかんでこないですもんね。
交通事故って…本当に悲しい…。
うっそーーって思いますもんね…。
うちも遠い過去に交通事故でにゃんを亡くしました。
それ以来我が家は外ににゃんこを出さないようにしたんです。
でもそれが幸せかどうかは…よくわかりません。

でもゆめちゃんは、子育ても完璧にこなして、りんはるさんと過ごせたこと、本当によかったと思ってますよ。
辛くて悲しいけど、ゆめちゃんにいっぱいいっぱいありがとうを言ってあげてください。
ありがとうって言葉にしたら…少しはすくわれるような気がします。
ゆめちゃん…やすらかに…。

りんはるさん、元気出してください。
ゆめちゃんがお空から見守ってくれています。
Commented by tanaki at 2017-09-10 08:02 x
ゆめちゃん。。。
そんな。。。そんな。。。
いつもと違う見慣れない大きな重機が嫌だったかな。。。
それで違うコースを行ったのかな。。。

りんはるさん、ご自分を責めないでください。
ゆめちゃんは、すごく幸せな年月を過ごしてきたんですもん。
それは間違いのだから。
梅を観る会、桜を観る会。。。毎年素敵なゆめちゃんのショットを見せてくれてありがとう。
その姿をこれからも忘れないでいます。

Commented by いーちゃん at 2017-09-10 23:26 x
あまりにもビックリして、こちらも涙が。
木に登り愛情のある表情がたまらなく、可愛かったゆめちゃん。
交通事故とは。。。

お外の世界を知ってる猫さんを家猫にするのは大変です。我が家も今の猫は、母猫も姿が見れずずっと外にいた猫。
見るに見かねて保護したものの、猫を飼うのは初めて。
何度も隙を見ては脱走の繰返しでした。
最初はリードを着けてお外に出したり、でも外には野良猫や外飼いの猫も多かったので、少しずつ外の時間を減らしながら、家猫にしました。

お外をのびのびたくさん遊んだゆめちゃん。いつも、素敵な写真のゆめちゃん、ありがとう。
りんはるさん、ご自分を責めないでください。ゆめちゃんは、りんはるさんが笑ってるのが、きっと大好きなはずです。

ゆめちゃん、本当にありがとう
ゆめちゃん、いつまでもりんはるさんを、見守ってあげてね。
天国でもたくさん遊んで走り回ってね。
Commented by riakeatr at 2017-09-11 17:21
こんばんは。りんはるさん
はじめまして
いつも表現豊かで素敵な
りんはるさんの
日記を読ませて
いただいております。
りんはるさんのブログのファンの女子です。
昨日、ブログを読んでびっくりしました。
りんはるさん、ショックで寝込んでいたらと、
心配でコメントさせて頂きました。
ゆめちゃんは、りんはるさんとずっと幸せでした。
どうか、お元気になって、素敵な日記を書いてください。(;TДT)ゆめちゃんありがとう。



Commented by Rinharu1222 at 2017-09-18 14:28
☆みけ猫さん、たまきさん、いーちゃんさん、riakeatrさん☆
こんにちは。
お返事が遅れてしまったこと、そして皆様各々にお返事しなくてはいけないのに
このような形で申し訳ありません。
そして、メッセージを有難うございました。
何回も何回も繰り返し、拝読しました。
ゆめちゃんを、優しく見守ってくれていた方がいらっしゃる。
そのあたたかいおひとりおひとりの気持ちが
嬉しくて、ありがたくて、涙か出ました。

ゆめちゃんが天国に行って、私の気持ちは「ここにあらず」の時間を過ごしていました。
それでも、会社には行かなくてはならず。
淡々と、やり過ごす日常の繰り返し。
正直、なかなか「気持ち」が戻ってきていません。
9年間、彼女と過ごした時間は重く、存在も大きくて。

7日の夜、もしかしたら、今朝埋葬した猫は、ゆめちゃんに似ていた子で
他の子だったかもしれない。
夜、会社から帰ってきたら、ひょっこり帰ってきているかもしれない。
そんなことを数日思っていたりしました。
現実には、夜、いつもだったら4皿分に「ごはん」を準備するのに
3皿分だけの準備。

「先週の今頃、ゆめちゃん、ごはん美味しそうに食べてたよね」
「先週の日曜日、一緒にお散歩行ったね」
後ろばかりを、「過去」ばかりを振り返り、懐かしみ、
でも、「今」の生活の中で、ゆめちゃんだけがいない事実は
「受け止めなくてはいけない」ことなのに、「受け止められない」

こんな私を、ゆめちゃんの目にどういうふうに映っているのかな。
息子たち(りん&はる)に逢えたかな。

3連休初日、応援していた子(馬)たちが福島で療養していることを知り、
逢いに行ってきました。
静かな場所でした。温泉に入ったり、リハビリしたり、
元気そうな姿を撮ってみたり、見学している方とお話しできたり
「愉しい」という気持ちが、久々に蘇ってきました。

徐々に・・・徐々に・・・復活していきたいと思います。

皆様、本当に有難うございました。

りんはる拝
Commented by いーちゃん at 2017-09-18 22:40 x
つらいお気持ちのなか、お返事をありがとうございました。

私も実家で14年犬を飼ってました。それなのに、体調の変化に気づけなかったんだと、ずっと後悔しかありませんでした。
最期は私の腕の中で看取りました。
あまりのショックで涙も出なかったです。
何をしても、今までお外にいたのに、居ない。むなしくリードを握っては散歩に行かない日々が辛かったです

だからもう動物は飼わないと思ってたのに。一人で母親もいない子猫が可哀想で我が家に迎い入れて12年。
過保護って位に体調等を気にしています
同じ過ちをしないように。

りんはるさんは、とても優しい人です。
だからゆめちゃんも、きっとお空で見てくれているはずです。
とある猫のマンガで読んだのですが
時々、お家に帰ってくるそうです。姿は見えないけど。
だからゆめちゃんもお外で走り回りに帰ってくると思います。

どうかゆっくりゆっくりで。
ゆめちゃんもりんはるさんが大好きですよ
Commented by いーちゃん at 2017-09-18 23:10 x
追伸

まったくの余談です。
今日9/18に東武に行ってました。
カーラを見ていたら『アースに似てない!』という声を聞いたので話しかけたら
宇都宮から来たというご夫婦でした
『アースを見ていて東武でみんなを見たくて』と。
カーラがあまりにもキレイと大絶賛!
その後ロッキーを見て『写真よりイケメンだ』と。思わずどんな写真だったよー!と
つっこみたかったです。
スカイとスピアポにも会えてとても満足そうでした。
アースに報告に行くかな~?
アースにもチグにも会いにまた宇都宮にも行きたいです。
Commented by Rinharu1222 at 2017-09-20 20:26
☆いーちゃんさん☆
こんばんは。
再訪有難うございます。
「りん」が誤診にあって以来、長年お付き合いしていた動物病院とは縁を切り
昨年から、何かあるとケンジ先生のところでお世話になっていました。
7月に体調を崩したゆめちゃんも助けていただきました。
食欲も改善され、元通りの元気いっぱいの女の子に戻って
早世した子供たちのぶんまで長生きすること、させること・・・
何の疑いもありませんでした。

ケンジ先生がおっしゃったこととして・・・
「動物はギリギリまで我慢しますからね・・・。
猫だったら、体調悪いと“猫らしいしぐさ”をしなくなるので
注意してくださいね」と。
毎日の生活のなかでの観察・・・「りん」のときに、ちゃんとしているようで
全然できていませんでした。猛省しています。

「ゆめちゃん」と子供たち「りん&はる他2匹」が
幸せな生活だったどうかわからないけれど、
またご縁があったら、どんな形でもよいから
生まれ変わって逢いにきてくれたら、いいなあ・・・って
思えるようになりました。
いーちゃんさん、親身なメッセージを有難うございます。
心から感謝しています。

東武ご本家に、宇都宮から???
嬉しいですね☆
王子の親御さんに逢いに行ってくださったんですね♪
確かに、お母ちゃんは美魔女白虎で王子のママ?ほんと?
疑っちゃいますね(^_-)
宇都宮から東武、東武から宇都宮、そして大阪や群馬と
素敵なループができるといいなあ。

真夏の暑さもなくなり、良い季節になってきました。
長居しやすいですしね(#^_^#)
王子のところに、ぜひに☆


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